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 去る4日、当ホールの研修室で会員互選に依る例会が開かれましたが、その時の出席者 より代表句を一句ずつ戴きましたので紹介致します。

○茄子の花 咲いて閑かな 城下町
桂 石

○かなかなや 命を繋ぐ 叫びかな
良 昭

○またたびの 窓辺に覗く 句会かな
花 汀

○難聴に 蝉の声なき ひと日暮る
武 子

○芋の葉や 露を育てて 踊らせて
五 月

○山門に 佇ちて涼風 いただきぬ
美智子

○ひぐらしの あまりに近き 夕餉どき
睦 子

○姥百合の 凛凛しき花に 向き合いし
紀美子

○ふるさとの すでに父母なき 蝉しぐれ
淑 子

○甲子園 めざす球児の 蝉時雨
君 子

○自らの 重みを背負ふ 日輪草
信 行

○絵手紙の 山並湖水 涼むなり
和 子

○苔青し 御長坂なる 石畳
ひさじ

寄稿者 日野 壽二