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玖珠俳句会

 過日、つのむれホールでの玖珠俳句会例会時に一人一句の提供がありましたので紹介致します。

 

寄稿者 日野 壽二

 

 寒梅や 蕾に力 充(み)ちてきし 【桂石】

 

 玖珠連山 一角洩れて 春よ来い 【良昭】

 

 霜柱 踏んづけ幼(おさ)な 心なる 【花汀】

 

 童話碑を 空に仰ぐや 春隣 【五月】

 

 霜柱 踏んでつまんで 手にのせて 【淑子】

 

 手に句帳 かじやの坂や 春浅し 【美智子】

 

 大屋根の 雪解(げ)雫や 寺の庭 【睦子】

 

 花辛夷(こぶし) 握りし拳 ゆるめなん 【紀美子】

 

 城下街 裏の通りの 薮椿 【君子】

 

 臥(が)竜梅 添え木枕木 幾余年 【和子】

 

 梅の香を 纏(まと)ふ佳人の 臈たけし 【ひさじ】

 去る4日、当ホールの研修室で会員互選に依る例会が開かれましたが、その時の出席者 より代表句を一句ずつ戴きましたので紹介致します。

○茄子の花 咲いて閑かな 城下町
桂 石

○かなかなや 命を繋ぐ 叫びかな
良 昭

○またたびの 窓辺に覗く 句会かな
花 汀

○難聴に 蝉の声なき ひと日暮る
武 子

○芋の葉や 露を育てて 踊らせて
五 月

○山門に 佇ちて涼風 いただきぬ
美智子

○ひぐらしの あまりに近き 夕餉どき
睦 子

○姥百合の 凛凛しき花に 向き合いし
紀美子

○ふるさとの すでに父母なき 蝉しぐれ
淑 子

○甲子園 めざす球児の 蝉時雨
君 子

○自らの 重みを背負ふ 日輪草
信 行

○絵手紙の 山並湖水 涼むなり
和 子

○苔青し 御長坂なる 石畳
ひさじ

寄稿者 日野 壽二

 去る八月五日(月)に、森自治会館大ホールで2月に続き、8月句会として、13名の俳友の参加のもとで、開催されました。
 その時の提出句のうちの一句をいただきここに掲載する事に致しました。
 玖珠句会は、老若男女、入会時期などは問いませんので、ご趣味のある方はどうぞご参加ください。

投稿者  日野壽二

 

 

●大地いま緑雨のつづく昨日今日
●帽子脱ぐ髪の中まで青田風
●五才児としりとり遊び蝉しぐれ
●夏雲の流れに沿いしベビーカー
●とんぼうの導くままに古刹まで
●耳鳴りを越えて確かな油蝉
●幸先の相場を語る稲の花
●少年の礼儀正しき日焼顔
●ひとたむろ真盛り曼珠沙華の庭
●墓洗う天保二年の銘深し
●賑やかに日焼けの子らの登校日
◆日野ひさじ
◆大野ひろ子
◆穴井君子
◆中島桂石
◆畑本信行
◆武石花汀
◆麻生良昭
◆恒任淑子
◆松尾久子
◆元松五月
◆大石睦子